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zoom RSS 大浦孝秋(人間医学社)と七面鳥雑誌『月刊七面鳥』

<<   作成日時 : 2018/04/16 11:04   >>

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これはずっと以前「彷書月刊」に書かれていた意外な事実である。大阪市北区芝田町
に本社のある「人間医学社」多分その創設者であると思われる大浦孝秋が戦前、「七面鳥」
雑誌に寄稿していたという興味深い話であるが。

大浦孝秋は片瀬淡博士の「カルシウムの医学」を信奉して戦後、「人間医学社」を設立、
月刊誌「人間医学」を刊行しはじめて現在に至っている。

 のであるが、戦前、「大阪七面鳥研究所」発行の月刊誌で「月刊七面鳥」という雑誌があっ
た。今でもちょっと、なかなか考えにくい雑誌で、実は戦前から日本人の間でも七面鳥を
食べる習慣があった、ということを示唆しているのは事実だ。一体全体、いつごろから日本
人が七面鳥を食べ始めたのかであるがよくわからないが、最初はやはりクリスマスに西洋
人の真似をして食べ始めたと思われる。昭和の初期までには洋食店などで出されていたこ
とは確かである。『農業世界』昭和3年2月号においての記事「七面鳥に就いての知識」の
中で「来客の多いハイカラな家庭などで、自家用として飼う向きも増えてきた」と述べている
。輸入は困難であり、消費増大の背景に国内の飼育数増加があった。

 今でもあり得にくい七面鳥関連の雑誌が戦前には紛れもなく存在していたという事実は
日本の食文化を考える上で重要である。『月刊七面鳥』は専用の飼育農場を経営していた
林時治である。

 ここで阪東家家禽協会関係者である明石了完の仲立ちかどうか、主婦の友社の記者
であった大浦孝秋が編集に参加している。

 林は大阪を拠点にすでに明治30年代に七面鳥の飼育を始めていた。創刊は昭和3年
1月である。「発刊の辞」では「国家の現状から見て小鳥の流行を悲しむ」から始まる。
「非生産的にして投機的なものを利して己の口に糊しようとするものが一人でもいればい
るほど、それだけ国家を危うくする」

 日本人に対して「健全なる食料増加の副業を授けることは国家の急務であらねばなら
ない」と説く。そこで飼料も経済的で鶏の三倍以上の肥大力がある生産能率の高い七面
鳥の飼育を普及させ、増殖を期するべきだという考えを示す。「日本人が今後最も力を注
ぐべき飼育界は七面鳥をもって最善最良とせねばならない」という。

 ★戦後、玄米菜食の大浦孝秋が『月刊七面鳥』の実は仕掛け人であったともいう。

 大浦は七面鳥飼育の熱意を持っていた。雑誌『主婦の友』昭和2年2月号で大浦は
、山形県の半澤美代、京都紫野で暮らす質屋の隠居の林寛次郎という二人の紹介を
行っている。副業としての七面鳥飼育が、いかに利益が上がるか、という内容である。
その記事が評判となって全国的な七面鳥飼育の隆盛を招いたという、・・・・・・。


 大浦は「どうか、真面目な国産として、農家の副業、郊外生活者の趣味として堅実に
発達せしめたい」と書いている。

 農家だけでなく、郊外に住む一般家庭でも副業収入のため七面鳥を飼う家庭があっ
たようだ。『月刊七面鳥』第7号の「七面漫談」では大阪の郊外ではどの電鉄沿線でも
七面鳥飼育は盛んであろうと推測し、阪急沿線の「七面鳥熱』の様子を紹介している。
池田町にもそうとう大規模に飼育している人がいるらしいとも。

 『月刊七面鳥』の各号には、各地の「七面鳥飼育業界」を紹介し、その熱を煽るよう
な記事が少なくない。とりわけ名古屋周辺で盛んであった。第7合では「尾北地域に
おいて勃興の七面鳥熱、種禽だけで二万羽、本業としても引き合う勢い」と書いてい
る。これは名古屋新聞記事の転載である。ただし生産と消費にはたして均衡があった
かが問題であり、第6合では名古屋で新規の需要を開拓しようという動きが紹介され
ている。従来の食習慣と価格から、容易に一般の人の口には入りにくいと思われてい
た。これに対して名古屋食堂組合は七面鳥を安く仕入れて、提供すれば物珍しさから
洋食屋も儲かり、「七面鳥も浮かばれる」という名案を立てている。昭和3年4月1日か
ら市内の組合加入店では一斉に「美味天下一品七面鳥料理始めました。お試食下さ
い」という看板を出すことになった。これに備えて七面鳥料理講習会がひらかれ、普通
は一品50銭以上する料理が、薄利多売の見本を示すためにそれ以下で販売したとい
う。「これで七面鳥のように顔色を変えていた飼育業者も捌け口ができてうかるべし、
市民もチキン料理を食べるような具合で七面鳥料理にありつける」という。

  


  

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